冠婚葬祭でのお返し

頂いた贈り物やお見舞い、また行為そのものを頂いてばかりでは、普段のお付き合いや親交関係に影響が出ます。贈り物を頂いたり、お見舞いを頂いてた場合、お礼としての手紙やお電話を贈り主にするのは当然の礼儀と言えますが、品物を贈ることもあります。品物を贈ることが習慣になっているのが冠婚葬祭時に頂いた贈り物、お見舞いに対するお返しです。冠婚葬祭行事は普段の生活でもたびたびあるものではなく、それらのお返しにもさまざまなマナーがあります。
例えば結婚のお祝いやギフトを頂いた場合のお返しを結婚内祝いと言います。もともと結婚内祝いはもともとお返しの意味での習慣ではありませんでした。本来は結婚行事がある家がそのおめでたいお祝いを親しい人たちと共有する為に、お祝いの品として贈るという行為でした。しかし、最近ではお祝いを頂いたお返しのことを結婚内祝いと呼ぶことが多くなっています。結婚内祝いは基本的にお祝いを頂いた人を結婚式に招待し、引き出物を贈る形を取られます。しかし、結婚式にご招待できなかった場合や引き出物ではお祝いの相場に合わない場合などは挙式が終わってから1か月以内に相手にお返しするのがマナーです。結婚内祝いとしてのお返しの相場は頂いたお祝いの金額の3分の1程度と言われています。結婚のお祝いのお返しですから、結婚する二人を記念する品物などのお祝いをされる方もたくさんいらっしゃいますが、頂いた人が実生活で使えることが少なく逆に困ってしまう場合もあります。相手に喜ばれるものをできるだけ選び贈ることをお勧めします。
仏事、法事などの場合のお返しはどうすべきでしょうか。これは故人を慕ってくださった方への感謝の気持ちを込めた贈り物です。贈る品物や贈り方のマナーをわきまえなければ大変失礼にあたるので、注意しましょう。仏事、法事などのお返しのタイミングは宗教により変わってきます。物資木の場合は四十九日、神式の場合は三十日祭か五十日祭の後です。キリスト教では、日本の場合プロテスタントであれば召天記念日の後、カトリックであれば追悼ミサの後です。お返しの相場は、頂いた香典の半分の金額とされています。香典返しを頂いた場合には、他の贈り物を頂いた場合と違いお礼のご挨拶はしないのがマナーです。これは、返事をすることで不祝儀が繰り返されるという風にみなされているからです。